2025年11月号
住まいに関するトラブル・紛争とその解決の枠組み
住まいは品質の確認が一般市民には難しく、隠れた欠陥の表面化することなどによってトラブルが発生しやすい。しかし、住まいは利用価値的にも金額的にも大きな資産であるために、ひとたびトラブルが生じると深刻化し紛争と化しやすい。また、時代とともに住まいに対しても要求性能が上がり、トラブルの内容が多様になってきている。一方で、その影響の大きさから、社会的に様々なトラブルの未然防止や紛争解決の仕組みも築かれ運用されてきた。
住まいの種別や住まいに関わるライフステージ等によってトラブルの要因や内容は異なる。また、トラブルは一般的に2者の間で生じ、基本的には住まい手と売り主・貸し主の間で起きるが、売り主・貸し主が事業者であることや、個人であっても事業者が間に入っていることも多く、局面によって性質が変わる。近隣との紛争などの場合は事業者vs近隣住民と言った構図もある。
住まい手や近隣住民といった一般に弱者の立場からは、どのようにトラブルに対応していくべきだろうか。本特集は、住まいに関わるトラブルについて、局面ごとに建築技術や法制度の専門家の立場から見た実態と、防止・紛争解決の社会的仕組み・枠組みの今日を論じるものである。
企画編集:横浜市立大学大学院都市社会文化研究科 教授 中西 正彦
特集1 住まいに関するトラブル・紛争とその解決の枠組み
~住宅の生産からアフターサービスまで~
国土交通省住宅局住宅生産課・参事官(住宅瑕疵担保対策担当)付
特集2 住宅相談と住宅紛争処理の状況について
公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター
特集3 新築住宅の瑕疵発生防止のために~雨漏り事例の分析から
公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター
特集4 マンション計画・建築時の近隣紛争(事業者対近隣住民)
アーライツ法律事務所弁護士 足立 悠
特集5 入居後の住まいの瑕疵:法的対応の概要
神楽坂キーストーン法律事務所弁護士 堂跡 あやこ
特集6 マンションの管理上のトラブル~管理組合の内部紛争を中心に
横浜マリン法律事務所代表弁護士
/横浜市立大学大学院都市社会文化研究科客員准教授 佐藤 元
特集7 住まいのリフォームトラブル
公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター
特集8 相続から始まる空き家問題:課題と解決の処方箋
株式会社クラッソーネ代表取締役/CEO
全国空き家対策コンソーシアム代表理事 川口 哲平